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都城鍼灸ジャーナル ;顔面神経麻痺と鍼の論文を一言で

世界中の論文から厳選したものを、出来る限り一言で(解説付き)。

本日は顔面神経麻痺に対する鍼の効果についてです。

出典は、
Compare the efficacy of acupuncture with drugs in the treatment of Bell’s palsy: A systematic review and meta-analysis of RCTs.

Medicine. 2019 May 1; 98(19):e15566.


顔面神経麻痺には、薬と鍼でどちらが優れているか?

結論は、鍼の方が優れているが、結果にバラツキが多いのがネック。
ということ。

一言;顔面神経麻痺(ベル麻痺)には、鍼が有効だけど、結果が不安定。

解説;
科学的根拠というものを示すには、ランクがあります。
一番科学的根拠から遠いのが、専門家の意見で、最も根拠があるとされるのが系統的レビューと呼ばれるものです。
今回の報告はその系統的レビューに相当します。

顔面神経麻痺にもいくつかの種類がありますが、今回の報告はその中で一番多いベル麻痺と呼ばれるもの。
それに対して、薬と鍼の効果を比較したら、有効率は鍼の方が優れているとされました。

しかし結果にバラツキが多いとされるのは、鍼灸独自の考え方や鍼の仕方などによるものです。
こうしたバラツキを抑えることが、今後の鍼灸界には必要なことになります。

顔面神経麻痺は、脳卒中などが原因で起こることもありますし、まずは病院で精査を受け、その後鍼治療を併用することが望ましいと思います。

記事の詳細を記述します。