本日は、決して侮ってはいけない「肥満」について。
なぜ侮ってはいけないのか?について書いていきます。
まずは、肥満の指標について。
よく知られたものですが、BMIが指標になります。
国際的には、BMIが30以上で肥満とされますが、日本は25以上とされています。これは日本肥満学会が定めたものです。海外の指標よりも小さいですが、それでも男性の30%・女性の20%が相当するとされています。
なぜ肥満は危ないのか?それを死亡率で調査したものがあります。先進国4ヵ国合同で行われた調査で、
BMIが20-25の範囲が最も死亡率が低く、BMIが20以下もしくは25以上だと死亡率が高い。という結果でした。またBMIが上がるのに比例して、死亡率も上昇するということでした(Lancet.2016 Aug 20;388(10046):776-86.) 。
その他、肥満による健康障害は多岐に渡り、
高血圧や糖尿病などの生活習慣病を筆頭に、高尿酸血症・痛風、冠動脈疾患、脂肪肝、月経異常・妊娠合併症、睡眠時無呼吸症候群、変形性関節症、肥満関連腎臓病、胆石・腎結石、女性の排尿障害、深部静脈血栓症・肺塞栓症、悪性腫瘍、気管支喘息、皮膚疾患、感染症、逆流性食道炎、うつ病、認知症などなどが肥満と関連した病気です。
まずは、肥満は「病気の前兆」と考えてください。
また同時に、痩せることで楽しい未来が待っているというイメージをしてみてください。このイメージが楽しければ楽しいほど、ダイエットの支えになります。
1人ではできないなら、当院やスポーツジムのインストラクター、お友達など、ヒトを巻き込んでください((笑)。
また急激なダイエットではなく、時間をかけていきましょう。
未来の自分が健康で楽しい時間を過ごすために、今できることからゆっくりと。
本日は、不安障害についてです。 不安障害とは、不安や恐怖を感じる状態が続き、理性での制御ができずに、日常生活に支障をきたす疾患を指します。 不安障害の中には、 分離不安症/分離不安障害 限局性恐怖症 社交不安症/社交不安障害(社交恐怖) 物質・医薬品誘発不安症/物質・医薬品誘発不安障害 他の医学的疾患による不安症/他の医学的疾患による不安障害 広場恐怖症 パニック症/パニック障害 全般不安症/全般不安障害 などがあります。 例えば全般不安障害とは、何かが起きそうだという不安に囚われるもの。 社会不安障害は、第三者の視線が気になり、人前にでれなくなるもので、対人恐怖症とは異なります。対人恐怖症は顔見知りの視線が気になるものを指します。 強迫性障害は、潔癖症やごみ屋敷のような場合に多いです。 では、そもそも不安や恐怖とは何でしょうか? 不安とは、身の危険に対する正常な適応反応を指します。 一方で、恐怖とは似て非なるもので、両者の違いは、対象が漠然としたものかどうか?です。 将来のことに危惧することを、将来の不安と呼び、将来の恐怖とはあまり言いません。 これは将来という未来が漠然としたものであるため、こうした場合は不安。 新型コロナウイルスが怖い・不安だ。こうした言い方は両方ありますが、 怖いという場合、ウイルス自体を対象にした場合は恐怖を、感染しているか、していないか分からないといった漠然としたことに不安を使います。 このように、対象となるものが漠然としていると不安を、はっきりしていると恐怖となります。 不安を訴える方は、対象が漠然としているため、何に対して不安を感じているのか、自分でもよく分からないことが多いものです。そこを突き詰めすぎると、さらに不安に陥ることがあります。 なぜこうした不安や恐怖が生じるのか? 明確な機序はまだよく分かっていませんが、脳の機能が関与することが示唆されています。 脳の脳幹にある青斑核や大脳辺縁系にある扁桃体、大脳新皮質の前頭葉などが特に関与するとされ、 神経伝達物質として、セロトニン、GABA(ガンマアミノ酪酸)、ノルアドレナリンなどが関わるとされています。 不安障害に対する現代医学的な治療法としては、SSRIという薬剤が治療の柱として使われます。 このほか認知行動療法などがあります。 薬物療法では、途中で自己判断で量を増やして服用したり、中断したりすることで、有害事象が生じることがあります。 必ず、医師の指示に従い、服用するようにしましょう。 鍼灸治療については、また後日書かせていただきます。
本日は、喉の詰まりについて。
意外と多い症状の1つです。
そんな症状の原因疾患に、「咽喉頭異常感症;ヒステリー球」というものがあります。
そのほか、喉の詰まる原因には、
口腔・食道・喉頭・甲状腺・心因性が挙げられます。
咽喉頭異常感症は、有病率4%(100人いたら4人はこの病気ということ)と多く、
好発年齢は、30-40歳代、男性よりも女性に多い傾向があります。
いくらのどを検査しても、異常は見つからないので、原因不明とか、異常なしと診断されることもあり、
ドクターショッピングするケースも多いようです。
しかし、出来るだけ早く診断がついて、治療されるにこしたことはありません。
治療をしないで放置していても、何年も症状が続くケースが4割もいるとされています。
とはいえ、現代の医学では、原因も不明で、有効な治療法は確立されていません。
漢方薬が効いた、逆流性食道炎の薬が効いた。といった話もありますが、これらは、数人の方に効いただけで、
科学的根拠に乏しいとされます。
そういう意味では、鍼灸も咽喉頭異常感症については、科学的根拠に乏しいといえます。
しかし、副作用のリスクや安全性という観点でみますと、薬よりは安全であり、副作用も少ないので、
こうしたケースでは選択の優先順位は高いと考えます。
こうした喉がイガイガする、つまった感じがなかなかとれない、などでお悩みの方は、一度ご相談ください。