肝斑と鍼治療
お世話になっております。
宮崎・都城のはりきゅうマッサージReLife、岩元です。
本日は、「肝斑」に対する鍼治療の論文から。
肝斑は色素沈着(シミ)の1つですが、他のシミと比べても天邪鬼なシミと言われています。
そんな天邪鬼な肝斑に鍼治療が有効か?を調べている論文を2つ。
今回紹介する論文は、ともに質の高い論文と言われる部類に入るものです。
論文1;雑誌名Complement Ther Clin Pract. 2016 Feb;22:1-7.
論文タイトルRandomized clinical trial of facial acupuncture with or without body acupuncture for treatment of melasma
著者名Lakkana Rerksuppaphol , Theekapun Charoenpong , Sanguansak Rerksuppaphol
肝斑に悩む女性41名を、
顔に鍼治療を行うグループ
顔+全身に鍼治療を行うグループ
に分けます。
この2グループで、肝斑の変化を観察したものです。
その結果、
肝斑の範囲は、どちらも小さくなったけど、肝斑の状態を点数化したものでは、顔のみのグループの方が改善が良かった。
という報告
論文2;雑誌名 Acupunct Med. 2015 Aug;33(4):254-61.
論文タイトルAcupuncture for melasma in women: a systematic review of randomised controlled trials
著者名Qianyun Chai , Yutong Fei , Huijuan Cao , Congcong Wang , Jinzhou Tian 、 Jianping Liu
肝斑に対する鍼治療の報告を8つ集めて、総合評価をしたもの。
鍼治療との効果を比較するものとして、炎症を抑えるトラネキサム酸やビタミンと比べて鍼治療は効果があるか?
その結果、
鍼治療は、効果と安全性の高い方法とされましたが、効果にはバラツキが大きい。
とされています。
こうした報告をみると、
肝斑に対して鍼治療は一定の効果はありそうです。
ですが、その効果には個人差があり、どのくらいで改善するのか?などははっきりしない。
ということになりそうです。
とはいえ、安全性も高い方法で、トラネキサム酸などと併用して治療することなども可能なので、
選択肢の1つになります。
天邪鬼な肝斑にお困りの方、鍼治療は科学的にもある程度の効果がしめされた方法です。