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  • 都城鍼灸ジャーナル 不安障害について

    本日は、不安障害についてです。 不安障害とは、不安や恐怖を感じる状態が続き、理性での制御ができずに、日常生活に支障をきたす疾患を指します。 不安障害の中には、 分離不安症/分離不安障害 限局性恐怖症 社交不安症/社交不安障害(社交恐怖) 物質・医薬品誘発不安症/物質・医薬品誘発不安障害 他の医学的疾患による不安症/他の医学的疾患による不安障害 広場恐怖症 パニック症/パニック障害 全般不安症/全般不安障害 などがあります。 例えば全般不安障害とは、何かが起きそうだという不安に囚われるもの。 社会不安障害は、第三者の視線が気になり、人前にでれなくなるもので、対人恐怖症とは異なります。対人恐怖症は顔見知りの視線が気になるものを指します。 強迫性障害は、潔癖症やごみ屋敷のような場合に多いです。 では、そもそも不安や恐怖とは何でしょうか? 不安とは、身の危険に対する正常な適応反応を指します。 一方で、恐怖とは似て非なるもので、両者の違いは、対象が漠然としたものかどうか?です。 将来のことに危惧することを、将来の不安と呼び、将来の恐怖とはあまり言いません。 これは将来という未来が漠然としたものであるため、こうした場合は不安。 新型コロナウイルスが怖い・不安だ。こうした言い方は両方ありますが、 怖いという場合、ウイルス自体を対象にした場合は恐怖を、感染しているか、していないか分からないといった漠然としたことに不安を使います。 このように、対象となるものが漠然としていると不安を、はっきりしていると恐怖となります。 不安を訴える方は、対象が漠然としているため、何に対して不安を感じているのか、自分でもよく分からないことが多いものです。そこを突き詰めすぎると、さらに不安に陥ることがあります。 なぜこうした不安や恐怖が生じるのか? 明確な機序はまだよく分かっていませんが、脳の機能が関与することが示唆されています。 脳の脳幹にある青斑核や大脳辺縁系にある扁桃体、大脳新皮質の前頭葉などが特に関与するとされ、 神経伝達物質として、セロトニン、GABA(ガンマアミノ酪酸)、ノルアドレナリンなどが関わるとされています。 不安障害に対する現代医学的な治療法としては、SSRIという薬剤が治療の柱として使われます。 このほか認知行動療法などがあります。 薬物療法では、途中で自己判断で量を増やして服用したり、中断したりすることで、有害事象が生じることがあります。 必ず、医師の指示に従い、服用するようにしましょう。 鍼灸治療については、また後日書かせていただきます。

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  • 都城鍼灸ジャーナル よくある症状;のどの詰まった感じ

    本日は、喉の詰まりについて。
    意外と多い症状の1つです。
    そんな症状の原因疾患に、「咽喉頭異常感症;ヒステリー球」というものがあります。
    そのほか、喉の詰まる原因には、
    口腔・食道・喉頭・甲状腺・心因性が挙げられます。


    咽喉頭異常感症は、有病率4%(100人いたら4人はこの病気ということ)と多く、
    好発年齢は、30-40歳代、男性よりも女性に多い傾向があります。

    いくらのどを検査しても、異常は見つからないので、原因不明とか、異常なしと診断されることもあり、
    ドクターショッピングするケースも多いようです。

    しかし、出来るだけ早く診断がついて、治療されるにこしたことはありません。
    治療をしないで放置していても、何年も症状が続くケースが4割もいるとされています。

    とはいえ、現代の医学では、原因も不明で、有効な治療法は確立されていません。
    漢方薬が効いた、逆流性食道炎の薬が効いた。といった話もありますが、これらは、数人の方に効いただけで、 科学的根拠に乏しいとされます。

    そういう意味では、鍼灸も咽喉頭異常感症については、科学的根拠に乏しいといえます。
    しかし、副作用のリスクや安全性という観点でみますと、薬よりは安全であり、副作用も少ないので、
    こうしたケースでは選択の優先順位は高いと考えます。

    こうした喉がイガイガする、つまった感じがなかなかとれない、などでお悩みの方は、一度ご相談ください。

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  • 都城鍼灸ジャーナル よくある症状の原因疾患

    ありふれた症状でも、その原因疾患は多岐に渡ります。
    ☆の数は、頻度が高いほど多くなります(上限5つ☆)
    本日は、腰痛の原因疾患を紹介します。

    比較的多い原因疾患

    非特異的腰痛;☆☆☆☆☆
    動くと痛みが強くなり、安静で軽快。神経学的所見(下肢のしびれなど)がない。

    腰椎ヘルニア;☆☆☆☆
    坐骨神経痛(腰から足までのしびれを伴う痛み)、咳や排便時に腰痛が増悪する。

    圧迫骨折(骨粗鬆症・外傷後);☆☆☆
    骨粗鬆症リスク(閉経後、ステロイドや抗痙攣薬の服用、骨折の既往、家族歴)

    脊柱管狭窄症;☆☆☆
    60歳以上、間欠性跛行、歩行・起立時に増悪、座位または前屈で改善、両側非対称性の坐骨神経痛・しびれ

    頻度は低いけど見逃せない原因疾患

    血管系疾患(大動脈解離・脊髄梗塞・腎梗塞);☆☆
    突然発症の激痛、下肢痛・しびれ、対麻痺

    脊髄圧迫・馬尾症候群;☆
    両下肢対称性運動性麻痺、膀胱直腸障害

    悪性腫瘍の椎体骨転移;☆☆
    50歳以上、体重減少、癌の既往(肺がん、乳がん、前立腺がん、消化器癌、甲状腺がん、腎がん)

    多発性骨髄腫;☆☆
    骨痛、意識障害、便秘(高Ca血症による)

    化膿性骨髄炎・硬膜外膿瘍;☆☆
    熱、先行する尿路感染症、結核の既往、糖尿病・免疫抑制剤の使用

    脊椎関節炎;☆
    炎症性腰痛~発症40歳以下、3か月以上持続、運動で改善、緩徐発症、朝のこわばり

    リウマチ性多発筋痛症;☆☆
    50歳以上、急性発症、朝のこわばり、寝返りがうてない、肩~頚部の痛み

    ギラン・バレー症候群;☆
    発症時に腰痛、急性進行性歩行障害、顔面麻痺、咽喉頭麻痺、重症例では呼吸困難、手足のしびれ、
    眼球運動障害、自律神経障害などで発症から4週以内に症状改善

    Elsberg症候群;☆
    頭痛、尿閉、髄膜刺激症状あり

    腰痛も、原因疾患がたくさんあります。
    中には危険な鍼灸が適応ではないものもあります。
    こうしたサインをレッドフラッグサインと言います。
    例えば、
    安静にしてても痛い(安静時痛)
    夜痛くて眠れない(夜間痛)
    激痛・進行性の痛み
    熱がある
    体重減少
    50歳以上で始まった腰痛
    などがあります。
    こうしたことに当てはまる場合、病院受診をお勧めします。

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